2023年 1月22日 天国へ 37歳
※FaceBookでの報告記事を転載します。
昨日、放牧していたパドックの中で起き上がれなくなっているのに気づいたのが12時少し前。37歳のおばあちゃんで、内臓機能は元気ですが、足腰の力は衰え、目も見えなくなっていました。
立ち上がりたい気持ちはあり、何度も立ち上がろうとしますが、腰に力が入らず、失敗。
過去にも同様に立ち上がれなくなり、もうダメだねと諦めた後に立ち上がったということがあったので、今回もそんな奇跡を信じ、しばらく様子を見ることに。
しかし、夕方近くなっても立ち上がることはできず、身体はガタガタと痙攣のようなものが止まらなくなっていて、今度こそダメなんだろうと、獣医さんを呼びました。
到着してフラッパーを見た獣医さんから言われたのは「これはまだ逝かないよ。もしかしたらあと2日くらい生きるかもしれない」
大寒波予報が出された週末でしたから、この状態で、外で、夜を越させるなんて、本当に酷なことです。安楽死という選択肢も提案され、家族の中でも意見が割れました。
一頭でいることができない寂しがりやな馬でしたから、寒い中を孤独に一晩こさせるなんて可哀想だから、楽にしてあげたい…と…
それでもやっぱり、自然の流れに委ねようという決断をし、ブルーシートなどでささやかな囲いをし、夜を迎えました。
そして今朝。獣医さんの言葉通り、極寒の中、夜を越えたフラッパー。
今日はパカポコクラブ(乗馬会)の日でもあったのですが、参加予定の会員さんたちには「通常通りの活動ができない可能性もある」と事情をお伝えしたところ、「乗馬ができなくてもお別れをしに行きたい」と言ってくださり、10時過ぎにはフラッパーの周りは賑やかな状態に。
フラッパーもその気配を察して(ほぼ見えてないので)昨日以上に足をバタつかせ、まだまだ力が残っている様子でした。
会員さんたちが帰ったのが12時少し前。フラッパーも倒れてから24時間以上が経過。14時頃にはまだ足をバタつかせているのを確認できました。
その後、16時少し前。動かなくなっていたフラッパー。まだ少し温かかったことから15時半頃に旅立ったのではないかと推測。午前中、賑やかに過ごしたことが嘘のようでしたが、極寒の中をニ晩過ごさせることにならず、正直安堵しました。
獣医さんに「37歳の自馬が…」と伝えた時に「37歳⁉︎27歳の間違いじゃなくて⁉︎」と驚かれてしまいましたが、37歳です。
ビビりで、寂しがりやで、最後の方は他の馬たちにいじめられて(苦笑)
最期が冷たい地面の上だったのは本当に可哀想でしたが、生まれた場所で、自分の生命のままに死んでいけたということは、大往生と言ってあげて良いのかなと思います。
今日、フラッパーにお別れをしてくれたパカポコ会員のみなさま、本当にありがとうございました。おかげさまで、私たち家族も救われました。
逆に連絡ができなかったみなさん、すいません。ぜひお空にフラッパーを思い出してやってください。
昨日の昼に食べるはずだった乾草が入ったままだった馬房。当たり前のように長い間そこにいたギョロ目さんがいない光景を目の当たりにすると、寂しさが募りますが、たくさんの馬たちを見送ってきた彼女ですから、ゆっくりしてもらいましょう…
これまでフラッパーに関わってくださったすべてのみなさま、本当にありがとうございました。
※以下、生前に記載していたものをそのまま記録として残しておきます。
【名前】フラッパー 【愛称】フラ
【生年月日】1985年5月30日 【性】牝
【品種】ハンターと中半血種のミックス 【毛色】駁栗毛(芦毛)
【出生地】一関市(当牧場)
【父】ブッチー(ハンター) 【母】クララ(中半血種)
2023年1月22日、天国へ
37歳の大往生でした。
■□半生紹介□■
母クララは、昭和59年、当牧場2代目夫婦の結婚祝いに、市内のウェスタン乗馬クラブさんより当牧場にやってきました。翌年、フラッパーが誕生。
「ペット」のような存在として産まれたフラッパーですが、競走馬の調教を行っていた時代には、新馬調教の際の「リードホース」として、新馬の前を走ったり、一緒に歩いたり、大事な役割を担っていました。
また、県内の某大学馬術部に、新入生の練習馬として2年ほど派遣されていました。派遣される前にはウェスタン乗馬クラブにて1か月の猛特訓を行い、新入生を乗せる準備をしてから向かったとか。しかーし。障害馬術の練習場になったそうですが、障害を前にすると直前で拒止!障害を確かめた後、助走もなくそのままそこから飛び越えるという、新入生泣かせな(ある意味良い練習にはなる)馬だったようです。
そもそもフラッパーとは「おてんば」の意味ですが、名前に反し、神経質でびびりやさんなフラッパー。おばあちゃんになった今でも些細な物音にビクビク。その性格ゆえ、年下の馬たちに追いかけられ、ポニー軍団の中では最長老なのに最下層。
追いかけられるのも嫌だけど、独りぼっちはもっと嫌!放牧場から厩舎に帰るとき、万が一フラッパーが最後になってしまったらさあ大変!みんながいなくなってしまったパニックで大暴走!不安で不安でいてもたってもいられない!!!
最後の一頭になることがないように(ボスから順番に帰るので、どうしても一番最後になってしまう)、帰るときはダイヤと一緒に2頭引き。ダイヤはフラッパーにとっての精神安定剤なんです。
どんなことにもそーっと、慎重に、よーく確かめて…。目を見開いて鼻をフンフン…。
常に新鮮な気持ちで毎日を送っている、心やさしい寂しがり屋のおばあちゃんです。